地元、聖蹟桜ヶ丘

人生で11回?12回?くらいコロコロと引っ越しをすることが多い僕が、一人暮らしを始めて一番長く住んだ街が聖蹟桜ヶ丘だった。

聖蹟桜ヶ丘に住み始めて、友人に京王線で新宿まで特急で25分かかると言ったら「ド田舎じゃん」って言われたのを覚えている。(てめぇ埼玉だろ)

なんで聖蹟桜ヶ丘に住み始めたかというと、そりゃもうジブリの「耳をすませば」に憧れてだった。
東京の下町って感じではないし、都心のガヤガヤした感じがあるわけでもない、けどこんな街で学生生活をおくれたらなって思わせる何かがあって(そのなにかを言語化できん)聖蹟桜ヶ丘へ。

初めて聖蹟桜ヶ丘を訪れた時、駅前の京王百貨店とか映画のまんまで、これからこの街で暮らすのかと思ってワクワクした。案外今も映画のままの景色が残っていて嬉しかった。

まぁ聖蹟桜ヶ丘では耳をすませばみたいな綺麗な青春の時間は過ごさなかったんだけど、それでも良い思い出ばっかりだった。今思い出せば綺麗ではなくとも十分な青春を与えてくれた街。

駅に行けばスーパー、百均、ビックカメラ、ブックオフ、TSUTAYAと映画館以外ならなんでもある街で、家賃も東京にしては安いし、自然も適度に残っているし、最高の街でとにかく住みやすい。

今これを書いているこの瞬間も、聖蹟桜ヶ丘を思い出してとにかく、ぐっと来てエモい。

聖蹟桜ヶ丘には3、4年くらい住んだけど、今気づいたけど札幌がその期間を追い抜いたかも。

札幌に住み始めてから、地元って単語を聞くと何故か聖蹟桜ヶ丘の景色が頭に広がる。
心の中の地元が聖蹟桜ヶ丘になってるんだと思う。

いつか老後でもいいから、聖蹟桜ヶ丘のいろは坂を上がった場所に一軒家を建てるのも、将来の夢の中の1つ。