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冬靴という概念

大阪と東京に住んでいたころ、冬靴という概念がなかった。
自分は年中同じ靴を壊れるまで履くのが普通だったので(靴は消耗品の感覚)、もしかしたら内地の人でもファッションに関心があり、季節によって靴を変える真っ当な人なら冬靴って概念はあるのかもしれない。けど少なくとも僕は北海道に住むまで冬靴なんて概念はなかった。

3、4年くらい前に札幌に住み始めて、初めての冬、何も考えず雪道をボケーっと歩いていたら漫画みたいな滑り方をしたのを覚えている。

「雪って滑るんだ」

初めての気づき、雪の上を歩くと滑る。

そこからどうやら冬靴というのがあるらしい、それが滑りにくいというのが判明した。

雪のシーズンでしか履かないからテキトーに3000円くらいのものを買った。

そこから3度目の冬、冬靴を履いて歩くと右足だけやたら浸水する。
どうしてだろうと思い確認すると、靴底と靴の布の間が外れていて穴が空いていた。

3回目の冬で冬靴が壊れてしまった。
性能面が良くなかったのか、確かにこの靴で滑りにくくはなったけど、たまにツルッといきそうになる冬靴だったのでそこまで信頼もしてなかったものだった。

冬靴は壊れたが、何度目かの北海道の冬なので、もう雪の歩き方も慣れただろうと思い、ドクターマーチンで歩いていたら漫画みたいな滑り方をした。

なので今回は良い冬靴を買おうと決心し、最寄りのABCマートに行った。

色んな冬靴が置いてある中、1万円くらいで見た目が気に入ったのが見つかった。

これにしようと思ったのだが、他の2万円くらいの靴には「雪道・氷道」とラベルが書いてあるのに気付いた。そして気に入ったデザインの靴は「雪道」とだけ書いてあった。

1万円の差で「氷道」で違いが出るらしい。

だいたい店内の2万円を超える冬靴には「雪道・氷道」とラベルが置いてある。

「雪道・氷道」の靴底を確認すると、ヤスリのようなザラザラした素材が部分的に使われていた。
そして「雪道」だけの靴の靴底はその素材は付いていなかった。

なるほどなと、このザラザラした素材が付いているかどうかで値段が跳ね上がるのか。

予算は1万円くらいを想定していたが、もう二度と何事においても滑りたくない自分は
「雪道・氷道」
とラベルが付いてあるものだけに絞り込んで選ぶことにした。

2万円は高いけど、もし派手に滑って骨折とか怪我をすることを考えれば、絶対そっちのほうが良い…1万円の買って氷道には対応してないのかと思うのは残念だろ…と言い聞かせた。

そしてデザインが気に入った靴が見つかった。Dannerのグレイシアという靴だった。

Danner グレイシア

家に帰ってから詳しく調べてみると、Vibramアークティックグリップっていう、なんか、滑りにくい素材がさっきのザラザラ?で、それが付いていて、とりあえず雪と氷の上で滑りにくいらしい。
防水も通気性ももちろんしっかりしてる。

そのままグレイシアを履いて雪と氷の上を歩いて帰ってみると、グリップ力を確かに感じれた。あのザラザラが氷の上に引っかかっている感じだ。

速歩きでも走っても滑ることはなさそうな感じがした。
調子に乗ってわざと氷の上を滑るような歩き方をして、やっと少し靴底が軽くツルッといきそうになったくらいだった。(そりゃ滑るような歩き方してるからツルッといくんだけど)

まぁ普通に歩く走る限りでは、もう絵に描いたような転倒はしないだろう、これで冬靴の悩みは一生解決した。

もし北海道へ住むことを考えている人が読んでいたら
・冬には雪道、氷道用の靴が必要(履かないと冬の間で100%1回は転倒します)
・雪の上での転倒は後ろにド派手に滑るので要注意
・恥ずかしい思いをしたくなきゃ、快適に外を歩きたいならDannerのグレイシアがおすすめ(高めだけど10年くらい履けるだろうって思えばなんとかなる。)